公開日 2018年08月22日
最終更新日 2022年09月01日
平櫛田中の偉業を後世に伝え、優秀な彫刻家の顕彰を行う「平櫛田中賞」。
その第30回の受賞者が、棚田康司氏(神奈川県茅ヶ崎市在住)に決定しました。
受賞理由は「木彫における伝統性と現代性を高いレベルで融合させていることに対して」です。
受賞記念展が来年秋に田中美術館で開催される予定です。
第30回平櫛田中賞受賞者決定
棚田康司(たなだ こうじ) 氏
神奈川県茅ヶ崎市在住 1968年11月、兵庫県明石市生まれ
東京造形大学造形学部美術学科卒業、東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了、現在 武蔵野美術大学彫刻学科客員教授
平櫛田中賞
この賞は107歳の天寿を全うして、芸術の理想を追求し続け、近代彫刻界に偉大な足跡を残した平櫛田中が、百寿の記念に彫刻界の発展に役立てた いと寄附した浄財をもって、昭和46年に設立されました。わが国の彫刻界において、中原悌二郎賞と並び大きな役割を果たしています。
岡倉天心に見出され、天心を心の師と仰いだ田中の作品は、代表作「鏡獅子」をはじめ、日本を代表するにふさわしい心の息吹が感じられます。この賞は、田中の彫刻に対する熱い想いそのものです。
現在、井原市が主管して、美術評論家、彫刻家などわが国芸術界の権威ある方がたの選考による、日本を代表する彫刻賞です。昭和47年、第1回平櫛田中賞が贈られてから今回で29回を迎え、ますます評価が高まっています。
公募の方法によらず、選考委員によって推薦された候補者の中から厳正に選考のうえ授与されます。
このように、平櫛田中賞は、田中の偉業を後世に伝え、さらに優秀な彫刻家の顕彰を行うとともに、文化の香り高い町づくりを市民憲章に掲げた井原市民のこの上ない大きな誇りであります。
平櫛田中賞 受賞者一覧
受賞年 | 受賞者 | 受賞作品 |
---|---|---|
第1回 昭和47年(1972年) | 淀井 敏夫 | 指定せず |
第2回 昭和48年(1973年) | 堀川 恭 | 指定せず |
第3回 昭和49年(1974年) | 江口 週 | 指定せず |
第4回 昭和50年(1975年) | 最上 壽之 | コテンパン |
第5回 昭和51年(1976年) | 山本 正道 | 追憶 |
第6回 昭和52年(1977年) | 小畠 廣志 | 涼炎 |
第7回 昭和53年(1978年) | 鈴木 実 | 指定せず |
第8回 昭和54年(1979年) | 澄川 喜一 | そりのあるかたちI |
第9回 昭和55年(1980年) | 土谷 武 | 蜻蛉と向かい風 |
第10回 昭和56年(1981年) | 小清水 漸 | レリーフ80-3 |
第11回 昭和58年(1983年) | 脇田 愛二郎 | COSMIC VOLUME3-2 |
第12回 昭和60年(1985年) | 城田 孝一郎 | 砂上の女 |
第13回 昭和62年(1987年) | 米林 雄一 | 微空音-I |
第14回 平成元年(1989年) | 深井 隆 | 逃れゆく思念 |
第15回 平成3年(1991年) | 海老塚 耕一 | 連関作用-水の窓より・夏S-90SE |
第16回 平成5年(1993年) | 山縣 壽夫 | 横たわる三角 |
第17回 平成7年(1995年) | 戸谷 成雄 | 境界から(個体・家・皮膚) |
第18回 平成9年(1997年) | 舟越 桂 | 肩で眠る月 |
第19回 平成11年(1999年) | 峯田 敏郎 | 記念撮影-地球も私- |
第20回 平成13年(2001年) | 三沢 厚彦 | 指定せず |
第21回 平成15年(2003年) | 籔内 佐斗司 | 指定せず |
第22回 平成17年(2005年) | 保田井 智之 | 質問者 |
第23回 平成19年(2007年) | 保田 春彦 | 指定せず |
第24回 平成21年(2009年) | 石松 豊秋 | 指定せず |
第25回 平成23年(2011年) | 小谷 元彦 | 指定せず |
第26回 平成25年(2013年) | 大平 實 | 指定せず |
第27回 平成27年(2015年) | 黒蕨 壮 | 指定せず |
第28回 平成29年(2017年)
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安藤 榮作
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指定せず
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第29回 平成31年(2019年)
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岩間 弘
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指定せず
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