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青い月


月がとっても青いから 

 昔、インドネシアの火山が噴火したとき、粉じんが空をおおって月が青く見えたということがあるそうです。しかし、普段の月が青く見えるということは、まずありません。英語では「ありえないこと」という意味で「ブルームーン」という言葉が使われていたそうです。
 ただ、太陽に比べて極端に弱い月の光のもとでは、人間の目が青い波長を強く感じてしまうために、何となく月下の景色は青っぽく見えてしまいます。この現象は、研究者の名前からプルキニエ効果と呼ばれています。それを利用して、映画の世界では、夜のシーンが必要なときでも実際に夜間に撮影を行うのではなく、昼間に撮影した映像を青く加工することで夜の雰囲気を出す場合があります。

 昭和30年ごろ、月が青いんだから回り道しようと歌ったのは歌手の菅原都々子さんでしたが、このときもおそらく、月そのものが青いのではなく、まわりの景色が月明かりで青っぽく見えたということなのでしょう。現実的には、「月がこんなに明るいのだから、少しぐらい遅くなってもかまいませんよね?」と言っているだけなのだと思います。
 もっとも、歌に出てくる若い二人は、今日を最後に離ればなれになる運命です。たとえ月が厚い雲に隠されていたとしても、何か別の言い訳を考えて、遠回りして帰ったに違いありません。

    案内役 美星天文指導員 中内  弘(2007年3月掲載)