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撮影:美星天文台


すばる(昴) 

 1月の、月が見えない夜の8〜9時頃、頭の真上近くに星が小さく群れ集まっているのが見えます。
 平安時代に清少納言が「星はすばる(が良い)」と書き、現代では谷村新司が「さらば、昴よ」と歌うほど日本人にはなじみ深い天体ですが、現代では街明かりにじゃまされて実物を見る機会が少なくなりました。
 肉眼では6〜7個の星が見えるので、古くは「六連星(むつらぼし)」とも、その並び方から「羽子板星」とも呼ばれました。西洋ではプレアデス星団と呼ばれ、9つの星にギリシャ神話に登場する7人姉妹とその両親の名が付けられています。面白いことに北アメリカ原住民やメキシコ原住民にも女性の集まりと見立てた話が残っています。ニュージーランドのマオリ族は、夜明け前にこの星々が見え始めた日を年の初めとしていました。
 双眼鏡で眺めるとはるかに多くの星々が賑やかに群がって見えます。これらの星々は1億年ほど前に生まれました。宇宙のスケールではこれでも「若い」星々です(太陽・地球は約50億歳!)。今は仲良く集まったまま宇宙空間をただよっていますが、宇宙に浮かぶ巨大雲などの銀河世間の荒波を受け、2億5千万年後には散り散りになると推測されています。

  案内役 美星天文台長 綾仁一哉(2008年1月掲載)