市議会市長提案説明(平成30年10月市議会定例会)

公開日 2018年10月01日

最終更新日 2018年10月01日

平成30年10月1日(月)

■平成30年10月市議会定例会市長提案説明要旨

まず、台風24号への対応について報告を申し上げます。

昨日、午前6時52分に暴風警報、午前10時14分に大雨警報、午後1時46分に洪水警報が発表されました。
午後4時30分には井原市災害対策本部を設置し、同時刻に土砂災害警戒情報が発表されました。
その後、芳井地区には避難勧告を、井原地区、出部地区、木之子地区、荏原地区、西江原地区には避難準備・高齢者等避難開始情報を発令し、避難所を開設いたしました。
避難所は市内7カ所に開設し、自主避難の方と合わせるとピーク時には104名の方が避難されました。
最終的には、本日午前6時に芳井地区避難勧告を解除し、避難所を閉鎖したところであります。
被害状況ですが、人的被害はございませんでしたが、現時点で、路肩崩壊など2件、越水など6件、倒木9件などの被害を確認いたしております。
現在、被害状況の把握に努めており、本議会中に追って報告させていただきます。

さて、本日、10月市議会定例会をお願いいたしましたところ、議員の皆様方にはご多用の中、ご出席を賜り、厚くお礼を申し上げます。

本定例会におきましてご審議をお願いいたします案件は、既にご案内しておりますが、議案の説明に先立ち、今後の市政運営の基本的な方向につきまして、所信の一端を申し述べさせていただきたいと存じます。

先月2日に執行された市長選挙におきまして、多くの市民の皆様のご支持をいただき、私、大舌勲が第7代井原市長に就任し、市政の舵取りをさせていただくこととなりました。
身に余る光栄でありますとともに、その重責に改めまして身の引き締まる思いであります。

私は、この度の選挙で、「井原を元気にし、夢を抱けるまちにしたい」という思いを訴えてまいりました。
「元気な井原」の実現に向けては、人口減少に歯止めをかけることが喫緊の課題であると認識をいたしております。
若者が増えるためには、働く場、雇用の場を増やすことが必要であり、地場産業・企業の支援、企業誘致を力強く推進してまいります。
また、将来、井原を担う子どもたちを増やすためには、子育て環境をしっかり見直すことも必要であると考えております。
井原で働きたい、井原で子育てをしたい、井原で夢を実現したい、というふうに、子どもから高齢者まで市民一人一人が、未来への夢と希望を持って、生き生きと輝いて暮らすことができる「元気な井原」の実現を目指し、諸施策に鋭意取り組んでまいります。

当面は、7月豪雨災害の復旧・復興に全力を尽くすとともに、「井原市第7次総合計画」を力強く、着実に推進してまいります。
また、各分野において、市民・地域・団体・事業者の皆様が、それぞれの立場で、活躍できるよう環境づくりも積極的に進めてまいりたいと考えております。
私は、「元気な井原」の実現を目指し、先頭に立って新たな道を切り開いてまいる所存でありますので、何とぞ議員各位並びに市民皆様の格段のご理解とご協力を賜りますよう心からお願い申し上げます。

次に、市政の状況等について申し述べます。
まず、7月豪雨災害についてであります。
7月5日から8日にかけての豪雨は、各地に大規模な土砂崩れや河川の氾濫をもたらし、井原市にとって最大規模の災害となりました。
この災害によりお亡くなりになられた方のご冥福をお祈りするとともに、被害を受けられた皆様に心からお見舞い申し上げます。
昨日までの被害状況を申し上げますと、人的被害では死亡者2名、救助人員24名、公共土木、農林関係の被害通報件数1551件、上下水道施設被害18件、家屋被害では全壊13件、半壊36件、床上浸水160件、床下浸水177件、企業被害では、工業関連50事業所、商業関連49事業所などとなっております。
被災された皆様への支援といたしましては、「義援金や災害見舞金の支給」をはじめ36のメニューにより被災者に寄り添った対応をいたしております。

7月豪雨により被災され、全壊、大規模半壊、半壊となり生活環境の保全上、支障のある家屋を解体撤去された場合、必要と認められる経費を償還することとしております。
また、宅地に流れ込んだ土砂につきましては、被害の程度にかかわらず家屋への損害があった場合、宅地内の土砂混じりがれき等の撤去に要した費用を全額補助し、生活環境の保全と、二次災害の防止および被災者の生活再建の支援を図ってまいりたいと考えております。

企業支援といたしましては、発災後、関係団体と連携し、被害状況の把握に努めるとともに、7月10日に中小企業相談窓口を開設しております。また、8月3日の閣議決定を受け、国や県の支援策が明らかになる中、災害復旧に係る融資を受けた事業者に対応するため、「井原市元気応援商工業借入資金利子補給金(平成30年7月豪雨災害復旧関連融資)」を8月13日付けで予算措置を行っております。
さらに、本市独自の支援策として「井原市雇用維持・安定事業補助金」並びに「井原市被災事業所再建支援補助金」を今議会に上程させていただいておりますので、よろしくお願いいたします。

市といたしましては、市民の皆様が1日でも早く元の生活を送ることができ、「元気な井原」となるよう、復旧、復興に向けて、職員一丸となって全力で取り組んでいるところでございます。
7月豪雨以降、台風の襲来や秋雨前線による大雨が続き、災害が発生しやすい状況となっております。被害を最小限にとどめるため、引き続き注意喚起を行い、万全を期したいと考えております。
各家庭、地域におかれましても災害に備え、防災グッズの準備や点検、避難場所の確認などを行い、万が一に備えていただきたいと存じます。

次に、観光案内所の整備についてであります。
かねてより準備を進めておりました観光案内所の整備が完了し、いよいよ本日開所いたします。
井原鉄道井原駅内に、インフォメーションカウンター等を整備し、観光名所や特産品、各種イベント等の案内、利用者への相談対応を行うなど、沿線住民および観光客の利便性の向上を図ることとしております。
本市の「おもてなし」のスタート地点として、また、市内観光の発展と井原駅を核とした地域活性化を推進するための拠点施設として期待するところであります。
本日15時より、井原駅にてオープニングセレモニーを執り行いますので、皆様にご出席くださいますようお願いいたします。

次に教育関係でございます。
学校施設関係についてでありますが、井原中学校校舎建設事業につきましては、先般、特別教室棟が完成いたしました。
新しい学び舎の下、夢や希望にあふれ、笑顔に満ちた生徒たちの2学期の授業がスタートしております。
次に、平成27年度から計画的に整備を進めてまいりました、幼稚園および小中学校の空調機の整備が、本年度、10幼稚園への設置により完了いたしました。
園児・児童・生徒の健康面について大きな効果を期待するところであり、学力の向上と子供たちの健やかな成長につながるものと考えております。
さらに、電子黒板やタブレット端末を始めとしたICT機器の導入を見据え、全小中学校へ、超高速インターネットおよび無線LANを2年間で整備する、学校ICT通信施設整備事業につきましては、本年度予定していた小学校3校と中学校2校の整備を、夏休みの間を活用し実施いたしました。
今後も引き続き、時代に対応した教育環境の整備・充実を、計画的かつ着実に進めてまいりたいと考えております。

次に文化関係では、現在、田中美術館におきまして、秋季特別展「没後10年 片岡球子展 情熱の日本画」を開催しております。
会期は、11月4日までとなっておりますので、是非ご鑑賞いただきたいと存じます。
田中美術館は、昭和44年11月3日に開館以来、9月29日に総入館者数120万人を達成いたしました。
現在、新館建設へ向け基本設計を進めておりますが、今後も多くの皆様に愛される美術館運営に努めてまいります。
さらに、今月13日より芳井歴史民俗資料館におきまして、第49回特別展「井原地方の“お殿様”」を開催いたします。
江戸時代に井原市を領地にしていたお殿様の姿がうかがえる資料を展示いたします。
また、11月3日、4日には、秋の恒例行事となっております井原市文化祭を、市民会館、婦人会館などで開催いたしますので、ぜひ、大勢の皆様にご覧いただきたいと考えております。

次に、この秋の行事についてであります。
10月8日には「市民スポーツの日」を、21日には「はつらつ井原ふれあいフェスタ」を開催いたします。
また、10月28日には「美星ふるさと祭り」、11月4日には「芳井ふるさと祭り」の開催も予定されております。
このように秋のイベントも盛りだくさんの内容となっておりますので、ぜひ皆様方には足をお運びいただきまして、井原の秋を満喫していただければと思っております。

以上、市政の状況等について申し述べましたが、次に本定例市議会におきましてご審議をお願いいたします諸議案につきまして、その概要をご説明申し上げたいと存じます。

まず、認定についてであります。
認定第1号「平成29年度井原市一般会計歳入歳出決算について」から認定第15号「平成29年度井原市工業用水道事業会計剰余金の処分及び決算の認定について」までの決算認定についてでありますが、それぞれ監査委員の意見を付し、決算資料を提出しておりますので、慎重に審議の上、適切なご決定を賜りますようお願い申し上げます。

あわせまして、地方公共団体の財政の健全化に関する法律の規定により、報告第8号、報告第9号におきまして、平成29年度決算に基づく健全化判断比率および資金不足比率について、監査委員の意見を付し、ご報告申し上げるものであります。
なお、健全化判断比率につきましては、実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率および将来負担比率の四指標ともに早期健全化基準以下であり、また資金不足比率につきましても経営健全化基準以下となっており、国の示す基準において財政は健全な段階であると言えます。

次に、市長の専決処分した報告についてであります。
報告甲第3号「市長の専決処分した平成30年度井原市一般会計補正予算(第2号)について」、報告甲第4号「市長の専決処分した平成30年度井原市一般会計補正予算(第3号)について」および報告甲第5号「市長の専決処分した平成30年度井原市簡易水道事業特別会計補正予算(第1号)について」は、7月の豪雨災害における避難所開設や災害廃棄物処理等の災害対策、災害見舞金の支給などの被災者支援および公共施設の復旧事業に早期に対応するため予算措置を講じたものであり、地方自治法第179条第1項の規定により専決処分いたしておりますので、ご報告申し上げ、承認を求めるものであります。

次に、予算案件についてであります。
議案第48号「平成30年度井原市一般会計補正予算(第4号)」についてでありますが、今回の補正は、7月豪雨災害の関連経費のほか、緊急を要するものを主体に必要な措置を講じたところであります。
その結果、補正額は、2億1010万円、補正後の予算総額は228億9310万円となった次第であります。
その財源といたしましては、県支出金、地方債等の特定財源と地方交付税を充当いたしておりますほか、財政調整基金から1861万余円を繰り入れることとしております。

以下、歳出の主なものについてご説明申し上げます。
まず、7月の豪雨災害に伴う災害対策および災害復興・復旧事業として、計1億8285万余円を計上しております。
内訳は、被災した鉄道施設の復旧事業に対する井原鉄道株式会社への補助金、363万余円。芳井健康増進福祉施設あすわの臨時休館に伴う損失補償金、416万円。被災した事業所への支援として、休業手当を支給した企業に対し、国の助成金への上乗せ助成を行う雇用維持・安定事業補助金に、560万円。被災した企業が設備等を更新あるいは修繕する経費に対し支援する被災事業所再建支援補助金に、2400万円。さらに、農林・土木・教育施設など公共施設の災害復旧事業に、1億4545万余円を計上いたしております。

その他の事業としては、総務費では、地区集会所等整備事業費補助金に104万余円を、衛生費では、飲料水供給事業補助金に344万余円を計上いたしております。
また、教育費では、5小学校および2中学校のブロック塀の改修事業に、2260万円を計上いたしております。

議案第49号「平成30年度井原市国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号)」は、国庫補助金・退職者医療交付金精算等に伴う補正をお願いしております。

議案第50号「平成30年度井原市水道事業会計補正予算(第1号)」は、7月豪雨災害による水道施設の復旧工事に伴う補正をお願いしております。

議案第51号「平成30年度井原市病院事業会計補正予算(第1号)」は、電子カルテシステムのデータ移行に伴う補正をお願いいたしております。

次に、条例案件についてであります。
議案第52号「地方活力向上地域特定業務施設整備計画に伴う固定資産税の特例に関する条例の一部を改正する条例について」は、地域再生法等の一部改正に伴い、所要の改正をするものであります。

次に、人事案件についてであります。
議案第53号「井原市情報公開不服審査会委員の委嘱につき同意を求めることについて」は、本市情報公開不服審査会委員の任期満了に伴い、後任委員の委嘱につき、議会の同意を求めるものであります。

以上が、今回提案いたしました議案の概要でありますが、詳細につきましては、いずれ日程に上がりました都度、私なり関係職員から、ご説明を申し上げたいと存じます。

諸議案につきましては、何とぞ慎重審議の上、適切なご議決を賜りますことを願い申し上げまして、提案説明とさせていただきます。

お問い合わせ

秘書広報課
住所:〒715-8601 岡山県井原市井原町311番地1 本庁舎3階南側
TEL:0866-62-9501
FAX:0866-62-1744

※「用語解説」のリンクは、「Weblio辞書」の用語の解説ページが別ウィンドウで開きます。