市議会市長提案説明(平成30年12月市議会定例会)

公開日 2018年12月03日

最終更新日 2018年12月04日

平成30年12月3日(月)

■平成30年12月市議会定例会市長提案説明要旨

皆さんおはようございます。
早いもので、師走を迎えまして、今年も締めくくりの時節となりました。

さて、本日12月市議会定例会をお願いいたしましたところ、議員の皆様方には大変お忙しい中ご出席を賜り、厚く御礼を申し上げる次第であります。
本定例市議会におきましてご審議をお願いいたします案件は、既にご案内をいたしておりますが、議案の説明に先立ちまして、諸般の情勢と市政の状況等について申し述べ、市議会並びに市民各位のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

まず、最近の諸情勢と行政を取り巻く環境についてであります。
政府が発表した11月の月例経済報告では、「景気は、緩やかに回復している。」とし、先行きについては、「雇用・所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待される。ただし、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響等に留意する必要がある。」としているところであります。

こうした中、政府は、デフレからの脱却を確実なものとし、経済再生と財政健全化の双方を同時に実現していくため、「経済財政運営と改革の基本方針2018」、「未来投資戦略2018」等を着実に実行することとしております。
さらに、全ての世代が安心でき、活躍できる「全世代型社会保障制度」を実現するため、労働制度をはじめ制度全般の改革を進めるとともに、来年10月に予定されている消費税率の引上げを控え、経済財政運営に万全を期すこととしております。

次に、平成31年度の国、県における予算編成の状況であります。
国におきましては、予算要求の基本的な方針を決定し、「新経済・財政再生計画」の枠組みの下、引き続き手を緩めることなく本格的な歳出改革に取り組むこととし、予算の重点化を進めるため、諸課題について「新しい日本のための優先的課題推進枠」を措置することとしております。

また、県の予算編成基本方針では、被災者の生活再建支援、地域産業の復興支援、公共施設の災害復旧の3つの柱を中心に復旧・復興対策を実施するとともに、「生き活き岡山」の実現に向け、教育再生、産業復興、人口減少問題などに取り組んでいくこととしておりますが、具体的な内容が示されていない状況であります。

次に、本市の予算編成についてであります。
国、県の予算編成等が明らかでない現段階において的確な見通しを立てることは極めて困難でありますが、歳入面では、市税において、景気が緩やかに上向いていることによる個人市民税、法人市民税、企業の積極的な設備投資などによる固定資産税で増収が見込まれます。
一方で、歳入の3分の1を占めております普通交付税が、「合併算定替」の特例期間終了に伴い、平成31年度は特例措置の90%が減額され、大きく減少することとなります。
しかし、こうした厳しい財政環境の中にありましても、「井原市第7次総合計画」に掲げる「輝くひと 未来創造都市 いばら」の基本理念に基づき、井原を元気にする諸事業を、一つ一つ着実に推進してまいる所存でございます。
このため、平成31年度の予算編成にあたりましては、社会・経済情勢の変化に的確かつ機動的に対応しながら、従来にも増して歳出全体の徹底した洗い直しを行い、事業の選択と集中により、予算配分の重点化・効率化を実施し、緊要と考えられる施策等に必要な経費の確保を図ることを基本に予算編成を実施してまいりたいと考えております。

次に、市政の状況等について申し述べます。
まず、防災についてであります。
平成30年7月豪雨における本市の対応について検証を行っており、その結果を地域防災計画等に反映し、今後の防災および減災対策に生かしてまいりたいと考えております。
この検証には井原市災害対策本部での一次検証結果に加え、井原市議会による「市民の声を聴く会」や「市職員を対象としたアンケート」、「校園長会」、「自治連合会長会議」等からの意見、要望についても問題点や課題の検証を進めており、今月中には結果を取りまとめたいと考えております。

次に、7月豪雨災害による災害廃棄物への対応についてであります。
市内4か所の仮置場から、処理施設への搬出が終了し、11月末で約890トンの災害廃棄物の処理や再資源化を行っている状況であります。
また、全壊、大規模半壊、半壊となった家屋の解体撤去や、宅地内に土砂等が流入し、土砂混じりがれきの撤去に要した経費の補助を行っており、この支援事業の対象になると思われる方にはそれぞれにご案内をいたしております。
これらの支援事業につきましては、今年度末までの申請としており、引き続き生活環境の保全と、1日も早い生活再建の支援を行ってまいりたいと存じます。

次に、今年度策定いたします計画についてであります。
現在、計画策定を進めておりますのは、井原市第5次情報化計画であります。
第4次情報化計画が、今年度で計画期間を終了することに伴い、引き続き、市民サービスの向上や行政サービスの可能性を模索し、電子自治体構築における目的を明確にするための指針となる新たな計画の策定が求められております。
既に計画案を取りまとめておりますので、今議会においてその概要を説明させていただくことにしております。
今後はパブリックコメント等の手続を経て、今年度中に計画を策定してまいりたいと考えております。

次に、環境対策事業についてであります。
エコまちモデル事業として、美星産直プラザへの太陽光発電システムおよび蓄電システム、またこれらを最適に運用するためのエネルギー監視システムの整備を行っており、今月中旬に竣工の予定となっております。
今後は、整備した施設を拠点として、環境学習の強化や地球温暖化対策の啓発に活用してまいりたいと考えております。

次に、児童福祉関係についてであります。
かねてより建設を進めておりました、稲倉放課後児童クラブが今月竣工予定であり、冬休みが始まる22日より開所することになっております。

次に、本市の魅力発信についてであります。
東京新橋の岡山県アンテナショップにおいて、「いばらのモノ・コトPRフェア」を11月17日、18日に開催し、多くの方にご来場をいただき、盛会裏に終えたところであります。
当フェアでは、井原デニムや明治ごんぼう、美星産野菜、加工食品など、本市の特産品の販売やPRを行い、魅力を余すことなく発信したところであります。
また、会場では、本市のPR動画を放映しての観光・移住のPRと併せ、ふるさと納税のPRにも取り組み、有意義な出展であったと考えています。

次に教育関係であります。
まず、井原中学校建設事業につきましては、8月に特別教室棟が完成し、現在は、普通教室棟の建設に着手しており、引き続き、安全かつ着実に事業を進めてまいりたいと考えております。
こうした中、先般、井原中学校PTA並びに学校長からプール、体育館の建設についての要望書の提出がございました。
新校舎を最大限活用し、本市の将来を担う人材育成につなげるとともに、末永く愛される学校とするため、学校関係者が真剣に話し合われた内容であり、市といたしましても速やかに、要望内容に対する対応について検討を行ってまいります。

次に、文化関係についてであります。
田中美術館の秋季特別展「没後十年 片岡球子 情熱の日本画」を、去る9月14日から11月4日まで開催し、期間中、6957人のご来館をいただきました。
来館者からは、「とても迫力があり感激した」、「ダイナミックな絵に元気をもらえた」などの感想をお寄せいただき、好評のうちに終了することができました。
11月9日からは、所蔵品展「平櫛田中名品選」を開催しておりますので、ぜひ多くの皆様にご覧いただきたいと考えております。

次に、スポーツ関係についてであります。
岡山県高等学校駅伝競走大会が11月4日、木之子中学校前を発着点とする特設コースで行われ、興譲館高校女子陸上部が20連覇を果たしました。
年末に京都市で開催される全国大会への出場を決めたところであり、都大路でも健闘してくれるものと期待しているところでございます。
また、11月16日から18日まで、群馬県高崎市で開催された、第36回全日本ジュニア新体操選手権大会におきまして、井原ジュニア新体操クラブが激戦を制し、みごと団体競技で全国優勝を果たしました。
派手なタンブリングに頼らない、井原らしい徒手と柔軟性を持った演技は、これからの井原の新体操の継承につながっていくものと期待しているところでございます。

続きまして、来年3月3日に開催いたします、第33回全国健康マラソン井原大会では、ゲストランナーとして、世界クロスカントリーや横浜国際女子駅伝などで日本代表として活躍された、湯田 友美(ゆだ ともみ)さんをお迎えし、大会に花を添えていただくこととなっております。
ぜひ、多くの皆様にご参加いただきたいと考えております。

次に、市民病院についてであります。
11月1日に、新たに常勤の内科医師が着任し、常勤医師は13人から1人増の14人となっております。
また、今月から新たな電子カルテシステムでの運用を開始しており、スタッフ間のより迅速かつ的確な情報共有により、安全、安心な医療提供の充実、さらなる医療レベルの向上を図ってまいります。

以上、最近の諸情勢と市政の状況等について申し述べたところでありますが、次に本市議会定例会におきましてご審議をお願いいたします諸議案について、その概要をご説明申し上げたいと存じます。

まず、予算案件についてであります。

議案第55号「平成30年度井原市一般会計補正予算(第5号)」でありますが、今回の補正は、職員の異動及び給与改定に伴う人件費、補助事業の決定によるもののほか、緊急を要するものを主体に所要の措置を講じたところであります。
その結果、補正額は、3億4950万円となり、補正後の予算総額は、232億4,260万円となった次第であります。
その主な財源といたしましては、国・県支出金、市債等の特定財源のほか市税、地方交付税を充当いたしております。

以下、歳出の主なものについてご説明申し上げます。
まず、各科目において、それぞれ人件費補正を行い、総額で1億3128万余円を減額計上いたしております。総務費では、地区集会所等整備事業費補助金 40万余円、国庫負担金等精算返還金 4959万余円を、民生費では、介護施設等整備事業費補助金 3200万円を計上いたしております。
衛生費では、平成31年4月から実施予定の子ども医療費の無償化拡大に伴う準備経費として253万円、飲料水供給事業補助金 154万余円を計上いたしておりますほか、井原地区清掃施設組合負担金を1172万余円、減額計上いたしております。
農林水産業費では、有害鳥獣被害防止対策協議会補助金 148万余円、農業実務研修事業費補助金 125万円のほか、7月豪雨災害で被災した農業者への助成として、被災農業者向け経営体育成支援事業補助金 2億3963万余円および農業災害対策資金債務保証料助成金 11万余円を計上いたしております。
商工費では、産業団地開発事業特別会計繰出金 2770万円、分譲宅地開発助成金 1039万余円を計上いたしております。
消防費では、井原地区消防組合負担金を、1810万円、減額計上いたしておりますほか、7月豪雨災害に伴う災害廃棄物処理経費 1475万円、宅地内土砂混じりがれき等撤去支援事業補助金 740万円を計上いたしております。
教育費では、適応指導教室「大山塾」整備事業 870万円、要保護・準要保護児童援助費 439万余円のほか、7月豪雨後に新たな亀裂が判明した陸上競技場山側法面の営繕工事費 6800万円を計上いたしております。
災害復旧費では、7月豪雨および台風24号による農林施設の災害復旧事業に 3750万円を計上いたしております。

議案第56号「平成30年度井原市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)」は、人件費の補正をお願いしております。

議案第57号「平成30年度井原市介護保険事業特別会計補正予算(第1号)」は、人件費補正のほか、国庫負担金の精算等に伴う補正をお願いしております。

議案第58号「平成30年度井原市産業団地開発事業特別会計補正予算(第1号)」は、事業計画の一部変更に伴う補正をお願いしております。

議案第59号「平成30年度井原市病院事業会計補正予算(第2号)」は、人件費の補正をお願いしております。

次に、条例案件についてであります。

議案第60号「井原市一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例について」は、平成30年8月10日付けの人事院勧告等に準じて、所要の改正をするものであります。

議案第61号「井原市長等の給与に関する条例の一部を改正する条例について」は、市長等の期末手当について、一般職の職員の期末・勤勉手当に準じた支給月数の引上げを行うため、所要の改正をするものであります。

議案第62号「井原市国民健康保険税条例の一部を改正する条例について」は、国民健康保険税の普通徴収の納期及び徴収の特例を見直すものであります。

議案第63号「井原市子ども医療費給付条例の一部を改正する条例について」は、子ども医療費給付対象者を拡大するため、所要の改正をするものであります。

次に、事件案件についてであります。

議案第64号「井笠地区農業共済事務組合の解散について」は、岡山県農業共済組合の設立に伴い、井笠地区農業共済事務組合を解散することについて、議会の議決を求めるものであります。

議案第65号「井笠地区農業共済事務組合の解散に伴う財産処分について」は、井笠地区農業共済事務組合の解散に伴う財産処分に関する協議について、議会の議決を求めるものであります。

議案第66号「井原市過疎地域自立促進市町村計画(平成28年度~平成32年度)の変更について」は、過疎地域自立促進特別措置法に基づき、井原市過疎地域自立促進市町村計画を変更するものであります。

議案第67号「井原市星の郷観光センターの指定管理者の指定について」は井原市星の郷観光センターの指定管理者を指定するものであります。

議案第68号「工事委託基本協定の変更について」は、日本下水道事業団と締結している工事委託基本協定の一部を変更するものであります。

議案第69号「字の区域・名称の変更について」は、県営土地改良事業による換地処分に伴い、字の区域・名称を変更するものであります。

以上が、今回提案いたしました議案の概要でありますが、詳細につきましては、いずれ日程に上がりました都度、私なり関係職員から、ご説明申し上げたいと存じます。

最後に、会議等への出席状況についてであります。

10月22日、26日の両日、地元選出国会議員を訪ね、本市の特別交付税等への特段の配意をお願いいたしました。
また、26日には、お招きいただいた東京後月会に出席し、ふるさと納税等へのご協力をお願いいたしました。
10月30日、おかやま企業立地セミナーが東京で開催され、企業用地のPR並びに企業誘致活動を行うともに、翌31日には、中国地方道路整備促進総決起大会に参加し、関係国会議員や関係省庁へ要望活動を行いました。
11月5日、備後圏域連携協議会、備後圏域災害連絡調整会議が福山市で開催され、出席いたしました。
11月6日、岡山県西部衛生施設組合正副管理者会議が笠岡市で開催され、出席いたしました。
11月7日、自由民主党過疎対策特別委員会との意見交換会が真庭市で開催され、出席いたしました。
11月13日、岡山県西部衛生施設組合議会が笠岡市で開催され、出席いたしました。
11月15日、井笠地区農業共済事務組合正副管理者会議が矢掛町で開催され、出席いたしました。
11月21日、井笠地区農業共済事務組合議会が矢掛町で、岡山県と市長会との意見交換会が岡山市で開催され、出席いたしました。
11月24日、お招きいただいた関東井高会に出席し、関東地方で活躍されている幅広い世代の方々と意見交換をしてまいりました。
11月26日、岡山県広域水道企業団議会が岡山市で開催され、出席いたしました。

以上が報告でありますが、提出しております諸議案につきましては、何とぞ慎重にご審議の上、適切なご議決を賜りますようお願いを申し上げまして、提案説明とさせていただきます。

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