市議会市長提案説明(令和元年9月市議会定例会)

公開日 2019年09月03日

最終更新日 2019年09月03日

令和元年9月2日(月)

■令和元年9月市議会定例会市長提案説明要旨

 

 

 本定例会におきましてご審議をお願いいたします案件は、既にご案内をしておりますが、議案の説明に先立ち、諸般の諸情勢と市政の状況等について申し述べ、議員ならびに市民各位のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

 まず、諸情勢と行政を取り巻く環境についてであります。

 政府が発表した8月の月例経済報告では、「景気は、輸出を中心に弱さが続いているものの、緩やかに回復している。」とし、先行きについては、「当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待される。ただし、通商問題を巡る緊張の増大が世界経済に与える影響に注意するとともに、中国経済の先行き、海外経済の動向と政策に関する不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある。」としているところであります。

 こうした中、政府はデフレからの脱却を確実なものとし、経済再生と財政健全化の双方を同時に実現していくため、「経済財政運営と改革の基本方針2019~『令和』新時代:『Society 5.0』への挑戦~」、「成長戦略実行計画」等に基づき、潜在成長率の引上げによる成長力の強化に取り組みながら、成長と分配の好循環の拡大を目指し、さらに、誰もが活躍でき、安心して暮らせる社会づくりのため、全世代型社会保障制度を実現するとともに、10月に予定されている消費税の引き上げを控え、経済財政運営に万全を期すこととされております。

 次に、市政の状況等について申し述べます。

 まず、「防災」についてであります。
 毎年、9月1日の「防災の日」を中心として、全国でも各種訓練や啓発活動が行われているところですが、本市でも、来る9月15日に、大江地区におきまして、高屋川の氾濫を想定した避難訓練を、実施することとしております。
 この訓練は、地域住民の皆様が主体となって実施しているもので、避難行動や避難情報に焦点を当てた実践的な訓練を通じて、防災意識の高揚を図り、地域防災力の向上に努めていただいているところでございます。
 今後、台風の発生が多くなる季節を迎えます。本市といたしましても、災害による被害を最小限にとどめるため、万全を期したいと考えているところでございますが、ご家庭や地域におかれましても、非常持出し品の点検や防災用品の準備、避難場所の確認等を行い、万が一に備えていただきたいと存じます。

 次に「消防団」関係であります。
 来る11月13日、横浜市で開催される「第24回全国女性消防操法大会」に、井原市消防団女性消防隊が、岡山県代表として出場いたします。
 選手は、一昨年から、厳しい訓練を積み重ねており、本番では、必ずや優秀な成績をおさめてくれるものと期待しているところです。

 次に、「商店街の振興」についてであります。
 新町商工連盟では、民間事業者と協力して新町商店街および向町商店街の一部において、空き店舗や空き家、空き地を活用し、「井原デニム」を活かした物販、飲食、宿泊機能を持った施設整備を行うとともに、様々な魅力あるイベントの開催、旅行会社や周辺観光地、他のデニム産地との連携による観光客の誘客を図る「古き時代の栄華に触れる井原デニムで元気なまちの再興事業」に取り組むこととされております。
 先般、国の商店街活性化・観光消費創出事業補助金の事業採択を受けられ、地元説明会を8月11日、同18日に開催されております。
 市といたしましても、当事業は、新町商店街のみならず、本市の賑わい創出にもつながる事業でありますので、新町商工連盟や民間事業者、地元住民の方々と協力して取り組んでいかなければならないと考えております。
 つきましては、この事業を支援するため、「井原駅前通り賑わい創出事業補助金」の対象区域を井原町の商店街まで拡大することとし、今議会に関係予算を上程させていただいておりますので、よろしくお願いいたします。

 次に、「プレミアム付商品券」についてであります。
 消費税・地方消費税率の引上げが所得の少ない人や子育て世帯の消費に与える影響を緩和するとともに、市内での消費を喚起することを目的としてプレミアム付商品券の発行を行います。購入対象者は住民税非課税の方と子育て世帯の世帯主の方で、商品券の購入に必要な購入引換券は随時、対象者の方に送付いたします。
 商品券の販売は本年9月29日から令和2年2月28日まで行い、商品券の使用期間は本年10月1日から令和2年3月31日までで、市内のプレミアム付商品券取扱店舗で使用できます。

 次に、「本市の魅力発信」についてであります。
 現在、本市の知名度やイメージの向上を図り、観光交流人口の増加につなげることを目的に、シティプロモーション事業を展開しております。
 本事業では、「はじめまして、いばら」をキャッチコピーに設定し、新たにデザインしたロゴマークとともに、ポスターやノベルティグッズ、インターネット上で流すPR動画への活用により、統一した  ブランドイメージの構築を図ることとしております。

 次に、「幼児教育・保育の無償化」についてであります。
 来月から、消費税率の引き上げによる財源を活用し、幼稚園および保育園等の保育料の無償化が始まります。3歳児から5歳児までの全ての子どものほか、0歳児から2歳児までの子どもについては住民税非課税世帯を対象として保育料の無償化が実施されます。 本市では、国の制度では無償化の対象とならない0歳児から2歳児までの住民税課税世帯の保育料および幼稚園の預かり保育料につきましても市独自に無償化を実施することとしております。
 また、保育ニーズの高まりがあるなかで、就学前教育検討委員会において、幼稚園の預かり保育時間を延長すべきとの答申を受け、来年度から延長したいと考えております。
 さらに、保育園および幼稚園の給食の副食費についても、国の制度では無償化の対象とならない部分を市独自に無償化し、本年4月から実施しております子ども医療費無償化の対象拡大とあわせて、子育て世代の経済的負担の軽減を強力に推進し、移住・定住の促進に繋げるとともに、人口減少問題の克服に努めてまいりたいと考えております。

 次に、「国際交流員の配置」についてであります。
 8月に、国際交流員をイギリスより招致いたしました。業務は、主に国際交流事業の企画・立案や外国語刊行物等の編集、そして井原駅観光案内所での外国からの訪問客の接遇など、多様な国際交流関係事務を担当することとしております。国際交流員には、本市における今後の地域レベルでの国際交流の活性化や外国人住民への生活支援などの多文化共生社会の構築に向けての活動を行うこととしております。

 次に、「個人番号カード」についてであります。
 本市では、個人番号カードを利用して、住民票の写し等の各種証明書がコンビニエンスストア等に設置されている端末機で取得できるサービス、いわゆるコンビニ交付を令和2年3月から開始することとして、現在準備を進めております。
 また、コンビニ交付開始後、本庁1階に設置しております証明書自動交付機については、令和2年3月末日をもって廃止する予定としております。
 コンビニ交付をご利用いただくためには、個人番号カードが必要であり、今後とも、多くの市民の皆様に個人番号カードを取得していただけるよう、周知、啓発するとともに、本庁、各支所での申請支援に努めてまいります。

 次に、文化関係では、今月20日より田中美術館におきまして、開館50周年記念特別展「没後40年平櫛田中―美の軌跡―」を開催いたします。「転生(てんしょう)」「降魔(ごうま)」など代表的な作品約80点を展示します。会期は、11月10日までとなっておりますので、ぜひ、大勢の皆様にご鑑賞いただきたいと存じます。

 また、この節目の年にあたり、平櫛田中翁の代表作である「鏡獅子」のモデルとなった6代目尾上菊五郎のひ孫にあたる歌舞伎界の若手有望役者 尾上右近さんをお招きし、9月22日、日曜日に「尾上右近トーク&パフォーマンス 平櫛田中が見た鏡獅子」を市民会館において開催いたします。
 尾上右近さんによる鏡獅子の解説と実際に化粧する様子や鏡獅子・獅子の精の舞を披露していただくこととなっており、滅多にご覧になれないものでありますので、ぜひ、この機会に大勢の皆様にご覧いただきたいと存じます。

 次に、この秋の行事についてであります。
 まず、「敬老行事」では、市内16地区をはじめ、特別養護老人ホームなどの施設におきまして、趣向を凝らした敬老行事が開催されております。
 高齢者の方々の多年にわたる社会への貢献に深く感謝いたしますとともに、市民こぞって長寿をお喜び申し上げたいと存じます。
 なお、今年の敬老会該当者は、8,752名でございます。

 また、9月21日から30日までの10日間、「思いやり ゆとりは無事故へ つづく道」をスローガンに、秋の交通安全県民運動が展開されることとなっております。
 全国的に高齢者による交通事故が多発していること から、本市においても「子どもと高齢者の交通事故防止」、「思いやりとゆずり合いによるマナーアップ」を重点目標に掲げ、啓発活動に取り組むこととしております。
 秋の行楽シーズンを迎え、交通事故の増加も懸念されますことから、市民一人一人が地域の交通安全運動の 主役となり、交通事故の撲滅に一層のご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 さらに、10月20日には「はつらつ井原ふれあいフェスタ」、27日には「美星ふるさと祭り」、また11月3日には「芳井ふるさと祭り」の開催も予定されており、秋のイベントも盛りだくさんの内容となっておりますので、ぜひ、皆様方には足をお運びいただきまして、井原の秋を満喫していただければと思っております。

 以上、諸情勢と市政の状況等について申し述べたところでありますが、次に本市議会定例会におきましてご審議をお願いいたします諸議案につきまして、その概要をご説明申し上げたいと存じます。

 まず、認定についてであります。
 認定第1号「平成30年度井原市一般会計歳入歳出決算について」から認定第15号「平成30年度井原市工業用水道事業会計剰余金の処分及び決算の認定について」までの本市決算、および組合の解散に伴い地方自治法施行令第5条第3項の規定により審議をお願いする認定第16号「平成30年度井笠地区農業共済事務組合歳入歳出決算について」の16件の決算認定についてでありますが、それぞれ監査委員の意見を付し、決算資料を提出しておりますので、慎重に審議の上、適切なご決定を賜りますようお願い申し上げます。

 あわせまして、地方公共団体の財政の健全化に関する法律の規定により、報告第10号、報告第11号におきまして、平成30年度決算に基づく健全化判断比率および資金不足比率について、監査委員の意見を付し、ご報告申し上げるものであります。
 なお、健全化判断比率につきましては、実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率および将来負担比率の4指標ともに、国が示す早期健全化基準以下であり、健全な段階であると言えます。

 次に、予算案件についてであります。

議案第59号「令和元年度 井原市一般会計補正予算(第2号)」についてでありますが、今回の補正は、補助事業の決定によるもの、緊急を要するものを主体に必要な措置を講じたところであります。
 その結果、補正額は、2億2,840万円、補正後の予算総額は234億8,990万円と なった次第であります。その財源といたしましては、国・県支出金、地方債等の特定財源と基金繰入金、前年度繰越金等を充当いたしております。

 以下、歳出の主なものについてご説明申し上げます。
 まず、総務費では、地区集会所等 整備事業費 補助金に42万余円を、安全安心地域活動支援事業補助金に200万円を計上いたしております。
 民生費では、児童扶養手当給付事業に3,100万円を計上いたしております。
 衛生費では、飲料水供給事業補助金に759万余円を計上いたしております。
 農林水産業費では、ため池ハザードマップ作成事業として500万円、治山施設災害防止事業に2,000万円を計上しております。
 商工費では、井原駅前通り等賑わい創出事業補助金に3,330万円、分譲宅地開発助成金として1,781万余円を計上しております。
 土木費では、排水ポンプ場整備事業として2,100万円を計上しております。
 教育費では、幼稚園給食費負担金として361万余円、田中美術館新館建設事業の実施設計委託料8,300万円を計上いたしております。
 
議案第60号「令和元年度井原市工業用水道事業会計 補正予算(第1号)」は、資本的支出において、送水ポンプ増設工事に伴う補正をお願いしております。

 次に、条例案件についてであります。
議案第61号「井原市一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例について」は、地方公務員法の一部改正に伴う所要の改正を行うものであります。
議案第62号「井原市行政不服審査関係手数料条例の一部を改正する条例について」は、工業標準化法の一部改正に伴う所要の改正を行うものであります。
議案第63号「井原市消防団条例の一部を改正する条例について」は、地方公務員法の一部改正等に伴う所要の改正を行うものであります。
議案第64号「井原市印鑑条例の一部を改正する条例について」は、令和2年3月からのコンビニエンスストア等における印鑑登録証明書の交付開始等に伴う所要の改正を行うものであります。
議案第65号「井原市災害弔慰金の支給等に関する条例の一部を改正する条例について」は、災害弔慰金の支給等に関する法律等の一部改正に伴う所要の改正を行うものであります。
議案第66号「井原市保育の実施に関する条例の一部を改正する条例について」は、子ども・子育て支援法の一部改正に伴う所要の改正を行うものであります。
議案第67号「井原市立保育所条例の一部を改正する条例について」、議案第68号「井原市立小規模保育事業所条例の一部を改正する条例について」および議案第72号「井原市立幼稚園保育料に関する条例の一部を改正する条例について」は、子ども・子育て支援法の一部改正に加え、さらなる子育て世帯の負担軽減のため、国の保育料無償化制度の対象とならない保育料について、市独自に無償化を拡大するため所要の改正を行うものであります。
議案第69号「井原市営土地改良事業等分担金徴収条例の一部を改正する条例について」は、農業用ため池にかかる防災工事について分担金を徴収しないことと するため、所要の改正を行うものであります。
議案第70号「井原都市計画高屋駅周辺土地区画整理事業施行条例の一部を改正する条例について」は、土地区画整理法の一部改正等に伴う所要の改正を行うものであります。
議案第71号「井原市水道事業給水条例の一部を改正する条例について」は、水道法の一部改正に伴う所要の改正を行うものであります。

 次に、事件案件についてであります。

議案第73号「井原市養護老人ホーム偕楽園の指定管理者の指定について」は、井原市養護老人ホーム「偕楽園」の指定管理者を指定するものであります。

 次に、人事案件についてであります。

議案第74号「人権擁護委員候補者の推薦について」は、人権擁護委員の任期満了に伴い、後任候補者の推薦につき、議会の意見を求めるものであります。
議案第75号「固定資産評価審査委員会委員の選任につき同意を求めることについて」は、本市固定資産評価審査委員会委員の任期満了に伴い、後任委員の選任につき議会の同意を求めるものであります。
議案第76号「井原市個人情報保護不服審査会委員の委嘱につき同意を求めることについて」は、本市個人情報保護不服審査会委員の任期満了に伴い、後任委員の委嘱につき、議会の同意を求めるものであります。

 以上が今回提案いたしております議案の概要でありますが、詳細につきましては、いずれ日程に上がりました都度、私なり関係職員からご説明申し上げたいと思います。


 最後に、会議等への出席状況についてであります。

 6月28日、岡山県農業会議通常総会が岡山市で開催され、出席いたしました。
 7月2日、岡山県西部衛生施設組合正副管理者会議が笠岡市で開催され、出席いたしました。
 7月5日、岡山県公立学校施設整備期成会が岡山市で 開催され、出席いたしました。
 7月11日、岡山県西部衛生施設組合議会が笠岡市で開催され、出席いたしました
 7月13日、岡山県市長会防災セミナーイン岡山が岡山市で開催され、出席いたしました。
 7月22日、小田川河川改修および国道486号の整備促進について、中国地方整備局に要望いたしました。また、8月2日には、関係する首長ならびに市議会議長等で国土交通省と地元選出国会議員に要望いたしました。
 7月29日、備後地区建設促進協議会総会が福山市で開催され、出席いたしました。
 7月31日、岡山県国民健康保険団体連合会通常総会が岡山市で開催され、出席いたしました。
 8月5日、備後圏域連携協議会が福山市で開催され、出席いたしました。
 8月6日、晴れの国おかやま企業立地セミナーが大阪市で開催され、企業用地のPRならびに企業誘致活動を行ってまいりました。
 8月7日、岡山県市長会議が本市で開催され、出席いたしました。会議では、「都市行財政の充実強化について」など国に対する提言4件と、「農林業の振興について」など県に対する提言5件を承認いたしました。
 8月22日、備中県民局管内トップミーティングが  倉敷市で開催され、出席いたしました。

 以上が報告でありますが、諸議案につきましては、何とぞ慎重にご審議の上、適切なご議決を賜りますようお願い申し上げまして、提案説明とさせていただきます。

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