市議会市長提案説明(令和元年12月市議会定例会)

公開日 2019年12月02日

最終更新日 2019年12月02日

令和元年12月2日(月)

■令和元年12月市議会定例会市長提案説明要旨

 

 

 

 

 

 

 本定例市議会におきましてご審議をお願いいたします案件は、既にご案内をいたしておりますが、議案の説明に先立ちまして、諸般の情勢と市政の状況等について申し述べ、市議会並びに市民各位のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

 まず、最近の諸情勢と行政を取り巻く環境についてであります。
 政府が発表した11月の月例経済報告では、「景気は、輸出を中心に弱さが長引いているものの、緩やかに回復している。」とし、先行きについては、「当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待される。ただし、通商問題を巡る緊張、中国経済の先行き、イギリスのEU離脱の行方等の海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響に加え、消費税率引上げ後の消費者マインドの動向に留意する必要がある。」としているところであります。
 こうした中、政府は、デフレからの脱却を確実なものとし、経済再生と財政健全化の双方を同時に実現していくため、「経済財政運営と改革の基本方針2019」、「成長戦略実行計画」等に基づき、潜在成長率の引上げによる成長力の強化に取り組みながら、成長と分配の好循環の拡大を目指し、さらに、誰もが活躍でき、安心して暮らせる社会づくりのため、全世代型社会保障を実現することとしております。また、消費税率引上げ後の経済動向を引き続き注視するとともに、臨時・特別の措置を含む令和元年度予算を着実に執行することとし、さらに、相次ぐ自然災害による被災者の生活・生業の再建と復旧・復興の取組を加速しつつ、東京オリンピック・パラリンピック競技大会後も民需主導の持続的な経済成長を実現していくため、新たな経済対策を速やかに策定することとしております。

 次に、令和2年度の国、県における予算編成の状況であります。
 国におきましては、予算要求の基本的な方針を決定し、「新経済・財政再生計画」の枠組みの下、引き続き手を緩めることなく本格的な歳出改革に取り組むこととし、予算の重点化を進めるため、諸課題について「新しい日本のための優先的課題推進枠」を措置することとしております。
 また、県の予算編成基本方針では、平成30年7月豪雨災害の発災から2年が経過することを念頭に、被災地の課題やニーズを踏まえながら、「より災害に強く、元気な岡山」を目指し、引き続き復旧・復興に全力で取り組むとともに、「生き活き岡山」の実現に向け、教育の再生、産業の振興、人口減少問題などに取り組んでいくこととしておりますが、具体的な内容は示されていない状況であります。

 次に、本市の予算編成についてであります。
 国、県の予算編成等が明らかでない現段階において的確な見通しを立てることは困難でありますが、歳入面では、普通交付税の合併算定替の特例措置が終了し前年度からの減額が見込まれるほか、市内企業の業績が年次的に大きく変動することから安定した法人市民税が見込めないなど、財源の確保は引き続き厳しいものになると予測されます。
 しかし、こうした厳しい財政状況の中にありましても、「井原市第7次総合計画」に掲げる「輝くひと 未来創造都市 いばら」の基本理念の下、「元気なまち」を創るための各種施策を着実に推進してまいる所存でございます。
 このため、令和2年度の予算編成にあたりましては、社会・経済情勢の変化や多様化する市民ニーズにも的確かつ機動的に対応しながら、従来にも増して歳出全体の徹底した洗い直しや事業の選択と集中を行い、予算配分の重点化・効率化を図り、緊要と考えられる施策に必要な経費の確保を図ることを基本に、予算編成を行ってまいりたいと考えております。

 次に、市政の状況等について申し述べます。
 まず、今年度策定いたします計画についてであります。
 現在、策定を進めておりますのは、井原市第7次行政改革大綱・行政改革プランをはじめ、井原市災害廃棄物処理計画、第2期井原市子ども・子育て支援事業計画、第4次井原市子ども読書活動推進計画の以上4計画でありまして、既にそれぞれの素案を取りまとめておりますので、今議会においてその概要を説明させていただくこととしております。
 今後は、パブリックコメント等の手続きを経て、今年度中に計画を策定してまいりたいと考えております。
 次に、消防関係についてであります。
 去る11月13日、全国47都道府県から女性消防隊員が一堂に会し、軽可搬ポンプ操法の技術を競う第24回全国女性消防操法大会が横浜市で開催され、本市から7名の隊員が、岡山県代表として出場いたしました。
 2年余りのあいだ、厳しい訓練に取り組んでいただいた隊員の皆様、指導にあたっていただきました消防団、消防署等、関係者の皆様には心から感謝申し上げる次第でございます。
 また、11月5日、消防団が使用する小型動力ポンプ付き積載車2台を更新し、安全安心のまちづくりを目指しているところであります。これから空気が乾燥し、火災が発生しやすい季節を迎えますが、市民の皆様におかれましても、ご家族で火災予防について今一度、話し合っていただければと思っております。
 次に、本市の魅力発信についてであります。
 ご承知のとおり、令和3年に「日本資本主義の父」と称される渋沢栄一を主人公とする大河ドラマ第60作「青天を衝け」の放映が決定しました。
 渋沢栄一と関わりのある本市にとりましては、大変うれしい発表であり、11月15日には、市内関係団体や岡山県などが連携し、「大河ドラマ「青天を衝け」渋沢栄一ゆかりの地PR活動実行委員会」を設立したところであります。
 今後、市民が一体となって歴史の再発見と地域の魅力発信に取り組んでまいることとしております。
 また、新町商工連盟等で取り組む再興事業では、10月26日のデニムの日に因んで、26、27日の両日、当事業のキックオフイベントとして「井原デニムストリートオープンフェス」が開催されました。
 新町商店街の店舗や空き家、空き地を利用して32の店舗が立ち並び、ステージイベントも開催され、「井原鬼まつり」や下町商店街を中心に開催された「アートループ商店街」とも相まって、多くの人々で賑わったところであります。
 当事業では、空き家を活用した、店舗、ホテルの建設にも既に取り掛かっており、来春のオープンに大いに期待しているところであります。
 次に、産業団地開発事業についてであります。
 稲倉産業団地開発用地につきましては、昨年5月から地権者との交渉を継続して行っておりましたが、去る11月29日に開発区域内の全ての用地につきまして調印が整ったところであります。
 早速、造成工事着手に向けた諸準備に取り掛かってまいりたいと考えており、現在、継続費でお願いしている工事費について、期間延長等が必要となってまいります。
 つきましては、関係する補正予算を今議会中に追加して上程させていただきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 次に、農林関係についてであります。
 平成26年度から耕作放棄地対策のひとつとして、薬用作物シャクヤクの栽培研究をはじめとした生産拡大の支援を行ってきたところでありますが、本年度初出荷を迎え、先月の11月末に岡山西農業協同組合を通じて、大阪市の生薬(しょうやく)会社に約3.5トン出荷されました。
 初出荷に向け、ご尽力された薬用作物生産組合の生産者のご努力に敬意を表しますとともに、今後さらなる耕作面積の拡大にむけた支援にとりくんでまいりたいと考えております。
 次に教育関係についてであります。
 令和2年4月1日からの新学習指導要領の施行を見据え、小・中学校におけるICT(アイシーティー)環境の整備を進めておりますが、本年度計画していた無線ランと電子黒板機能付きテレビを、夏休み期間を活用し配備いたしました。
 2学期のスタートとともに、デジタル教科書や、さまざまな写真や動画を用いた、より分かりやすい授業が可能となり、今後も、整備したICT(アイシーティー)機器を効果的に活用し、指導方法の改善を図りながら、児童生徒の学力向上につなげていきたいと考えております。
 次に、文化関係についてであります。
 田中美術館の開館50周年記念特別展「没後40年 平櫛田中 美の軌跡」を、去る9月20日から11月10日まで開催し、NHK「日曜美術館」でも取り上げていただいたこともあり、期間中、6,455人のご来館をいただき、大変好評のうちに終えることができました。
 11月15日からは、企画展「コレクションの全貌PART2 現代日本画の粋(すい)」を開催し、初公開となる作品も合わせて展示しておりますので、ぜひ多くの皆様にご覧いただきたいと考えております。
 次にスポーツ関係についてであります。
 岡山県高等学校駅伝競走大会が、11月3日、井原運動公園陸上競技場を発着点とするコースで行われ、興譲館高校陸上部女子が21連覇を成し遂げました。
 年末に京都市で開催される全国大会への出場を決めたところであり、都大路でも健闘してくれるものと期待しているところであります。
 また、10月18日から、千葉県で行われた第72回全日本新体操選手権男子団体競技において井原高校が社会人・大学生を制しての準優勝に輝き、その柔軟性とどの角度から見ても美しい徒手とバランス、井原らしさに溢れた演技は今後も引き継がれていくものと期待しているところであります。
 続きまして、来年3月1日に開催いたします第34回全国健康マラソン井原大会では、昨年の災害で開催できなかったハーフマラソンの部を再開し、ゲストランナーに大阪国際女子マラソンなどで活躍されている小崎まり さんをお迎えし、大会に花を添えていただくこととなっております。
 ぜひ、多くの皆様にご参加いただきたいと考えております。
 また、来年5月20日には、東京2020オリンピックの聖火リレーが岡山県のスタートとして井原市にやってまいります。皆様の記憶に残る大きな行事として多くの方にご覧頂きたいと考えております。

 以上、最近の諸情勢と市政の状況等について申し述べたところでありますが、次に本市議会定例会におきましてご審議をお願いいたします諸議案について、その概要をご説明申し上げたいと存じます。

 まず、予算案件についてであります。
 議案第77号「令和元年度井原市一般会計補正予算(第3号)」についてでありますが、今回の補正は、職員の異動及び給与改定に伴う人件費のほか、補助事業の決定によるものなど、緊急を要するものを主体に所要の措置を講じたところであります。
 その結果、補正額は、4,730万円となり、補正後の予算総額は、235億3,720万円となった次第であります。主な財源といたしましては、国・県支出金等の特定財源のほか、諸収入を充当いたしております。
 以下、歳出の主なものについてご説明申し上げます。
 まず、各科目において、それぞれ人件費補正を行い、総額で7,453万余円を減額計上いたしております。
 議会費では、特別委員会視察研修旅費として105万円、特別委員会会議録作成委託料として118万余円、正副議長室等のパソコン更新に106万余円を計上いたしております。
 総務費では、快適生活環境づくり報償金として216万余円、地区集会所等整備事業費補助金 63万余円、安全安心地域活動活性化支援事業補助金 50万余円のほか、国庫負担金等精算返還金として5,701万円を計上いたしております。
 民生費では、養護老人ホーム連絡通路設置事業として1,442万余円、障害児通所・相談支援給付費として2,030万円を計上いたしております。
 農林水産業費では、農業次世代人材投資事業費補助金300万円、早期経営確立支援事業費補助金51万円、農林業就業奨励金10万円を計上いたしております。
 商工費では、地域おこし協力隊活動助成として784万余円のほか、いばらぐらし住宅新築補助金及びスマイルプラス補助金として2,130万円を計上いたしております。
 議案第78号「令和元年度井原市国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号)」は、人件費補正のほか、国庫負担金の精算等に伴う補正をお願いしております。
 議案第79号「令和元年度井原市簡易水道事業特別会計補正予算(第1号)」は、人件費の補正をお願いしております。
 議案第80号「令和元年度井原市公共下水道事業特別会計補正予算(第1号)」は、人件費の補正をお願いいたしております。
 議案第81号「令和元年度井原市介護保険事業特別会計補正予算(第2号)」は、人件費補正のほか、国庫負担金の精算等に伴う補正をお願いしております。
 議案第82号「令和元年度井原市水道事業会計補正予算(第1号)」は、人件費の補正をお願いしております。

 次に、条例案件についてであります。
 議案第83号「井原市固定資産評価審査委員会条例及び井原市行政不服審査関係手数料条例の一部を改正する条例について」は、行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律の一部改正に伴う所要の改正をするものであります。
 議案第84号「井原市会計年度任用職員の給与、旅費及び費用弁償に関する条例について」は、地方公務員法等の一部改正に伴い、会計年度任用職員の給与、旅費及び費用弁償に関し必要な事項を定めるものであります。
 議案第85号「井原市非常勤職員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例について」は、地方公務員法等の一部改正及び井原市簡易水道事業に地方公営企業法の規定を適用すること等に伴う所要の改正をするものであります。
 議案第86号「井原市一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例について」は、地方公務員法等の一部改正及び令和元年8月7日付けの人事院勧告に準ずる所要の改正をするものであります。
 議案第87号「井原市長等の給与に関する条例の一部を改正する条例について」は、井原市長等の期末手当について、一般職の職員の期末・勤勉手当に準じた支給月数の引上げ等を行うため、所要の改正をするものであります。
 議案第88号「井原市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部を改正する条例について」は、し尿の収集及び運搬について、美星町の区域における業者委託を廃止し、市内全域を許可制とすることに伴う所要の改正をするものであります。
 議案第89号「井原市営住宅条例及び井原市特定公共賃貸住宅等管理条例の一部を改正する条例について」は、入居の資格を緩和するため、所要の改正をするものであります。
 議案第90号「井原市水道事業及び工業用水道事業の設置等に関する条例の一部を改正する条例について」は、井原市簡易水道事業に地方公営企業法の規定を適用することに伴う所要の改正をするものであります。
 議案第91号「井原市公共下水道条例の一部を改正する条例について」は、排水設備指定工事店の指定の基準について、所要の改正をするものであります。
 議案第92号「井原市下水道事業の設置等に関する条例について」は、井原市下水道事業に地方公営企業法の規定を適用することに伴い、必要な事項を定めるものであります。
 議案第93号「井原市特別会計条例の一部を改正する条例について」は、井原市簡易水道事業及び井原市下水道事業に地方公営企業法の規定を適用することに伴う所要の改正をするものであります。
 議案第94号「井原市水道企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例について」は、地方公務員法等の一部改正及び井原市簡易水道事業に地方公営企業法の規定を適用することに伴う所要の改正をするものであります。
 議案第95号「井原市病院企業職員の給与の種類及び基準を定める条例の一部を改正する条例について」は、地方公務員法等の一部改正に伴う所要の改正をするものであります。

 次に、事件案件についてであります。
 議案第96号「井原バスセンターの指定管理者の指定について」は、井原バスセンターの指定管理者を指定するものであります。
 議案第97号「いばらサンサン交流館の指定管理者の指定について」は、いばらサンサン交流館の指定管理者を指定するものであります。
 議案第98号「工事請負契約の変更について」は、雨水枝線埋設工事について、増額変更契約をするものであります。

 次に、人事案件についてであります。
 議案第99号「固定資産評価審査委員会委員の選任につき同意を求めることについて」は、本市固定資産評価審査委員会委員の任期満了に伴い、後任委員の選任につき議会の同意を求めるものであります。

 

 以上が今回提案いたしております議案の概要でありますが、詳細につきましては、いずれ日程に上がりました都度、私なり関係職員からご説明申し上げたいと存じます。

 

 最後に、会議等への出席状況についてであります。

 10月3日、岡山県人の集いが大阪市で開催され、出席いたしました。

 10月8日、中国地方治水大会が岡山市で、環境省と市町村長との意見交換会が矢掛町で開催され、出席いたしました。

 10月16日、おかやま企業立地セミナーが東京で開催され、企業用地のPR及び企業誘致活動を行いました。

 10月24日、お招きいただいた東京後月会に出席し、ふるさと納税等へのご協力をお願いいたしました。

 10月30日、中国地方道路整備促進総決起大会に参加し、関係国会議員や関係省庁へ要望活動を行いました。また、地元選出国会議員を訪ね、本市の特別交付税等への特段の配意をお願いいたしました。

 11月6日、7日両日、義経・与一 合同サミットが石川県小松市で開催され、出席いたしました。

 11月9日、10日両日、雪舟サミットが山口県防府市で開催され、出席しました。

 11月14日、岡山県西部衛生施設組合議会が笠岡市で開催され、出席いたしました。

 11月17日、お招きいただいた興譲館関西校友会に、11月23日、関東井高会に出席し、井原市出身で関西地方及び関東地方で活躍されている幅広い年代の方々と意見交換をしてまいりました。

 

 以上が報告でありますが、提出しております諸議案につきましては、何とぞ慎重にご審議の上、適切なご議決を賜りますようお願いを申し上げまして、提案説明とさせていただきます。

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