公開日 2017年02月03日
最終更新日 2017年02月08日
- 法堂二笑(はっとうにしょう)
- 1910年(明治43年)
- ブロンズ
伊予八幡浜大法寺の住職、西山禾山和尚の提唱からモチーフをとっています。中国の臨済と麻谷という禅僧の二笑をとらえた作品です。
ある時、臨済が高座に上がって説教をしていると、麻谷が外から帰ってきて、臨済をぐるりとひと回りしたあと袖を引っぱって「降りろ、降りろ」と言います。臨済が高座から降り、麻谷がそこにちょこんと座ると、また反対に臨済が「降りろ、降りろ」と言い、二人はにっこり笑って一緒に院寮に下ってしまった、という話をもとにしています。
臨済を禾山に、麻谷を南隠として作りたいと思い、この構想を岡倉天心に話したところ「どこが芯になるのかな、笑いかな」と言いました。この言葉が作者の胸に残り、できた作品です。