公開日 2017年02月16日
最終更新日 2017年02月21日
過去の特別展
第24回平櫛田中賞受賞記念「石松豊秋展」~夜想曲~
会期
平成21年10月2日(金)~平成21年11月15日(日)
休館日
月曜日(ただし、10月12日(月)は開館、10月13日(火)は休館)
入館料
- 一般:700円(560円)
- 65歳以上の高齢者:350円(280円)
- 高校生以下:無料
※( )内は前売券・団体20名以上の料金
前売券は、ローソン、チケットぴあ等で9月上旬より販売いたします。
内容
井原市が生んだ近代木彫界の巨匠・平櫛田中(1872―1979)が百寿の際、彫刻界の発展を願い、自らの浄財の寄付によって設けた「平櫛田中賞」は本年で24回目を迎えました。
石松豊秋氏は、1942年福岡県北九州市に生れます。上京し、国立西洋美術館でロダンの彫刻に深い感銘を受け、彫刻家を志します。1975年東京芸術大 学大学院彫刻専攻修了、翌年には同大学彫刻科研究生を修了します。同年より1978年まで同大学彫刻科助手を務め、1973年より新制作協会展に出品、 1981年には新制作協会会員に推挙され、現在まで出品を続けています。
2003年には、新宿パークタワーのギャラリー1にて大規模な回顧展を開催しています。2008年3月には、23年間勤務した成蹊小学校美術科教諭の職を辞し、制作に専念します。
石松氏の言葉に「(前略)制作の上で、50才を過ぎた頃に何か疲れの様な虚無感を覚え、何か彫刻の持つ魅力の重圧に押し潰されそうな感覚がありました。 その時期に開き直りといったものでしょうか、もっと楽しくできるようなことを考え、『let it be』、あるがままに、自分らしく制作する心境が生れました。」とあります。この頃より作風は次第に具象化して、1996年頃からトンボを制作、次第に昆 虫から動物へと移行し、山羊や兎など、生命を題材にした作品が登場しています。生命の強さと弱さをあわせ持ったはかなさ、美しさ、神秘性などを見てとるこ とができます。作風は詩的で、タイトルとあいまって物語性が感じられます。
彫刻の流れるような、なめらかな曲線を意識した作品は、木彫の強みを生かし、木片を組み合わせて、理想の曲線を生み出しています。一貫して木にこだわり 制作されている氏の作品の魅力とも言えます。「繊細さと大胆さがうまく噛み合って味わい深い」氏の魅力あふれる自選の作品群を、ご鑑賞ください。
記念講演会
日 時 平成21年10月2日(金) 午前11時~12時
会 場 井原市民会館 鏡獅子の間
講 師 第24回平櫛田中賞受賞者 石松豊秋 氏
演 題 「私の彫刻」
作家によるギャラリートーク
日 時 平成21年10月24日(土) 午後3時~
平成21年10月25日(日) 午前10時30分~
会 場 特別展展示室
講 師 第24回平櫛田中賞受賞者 石松豊秋 氏
ギャラリートーク
日 時 平成21年10月18日(日) 午後1時30分~
平成21年11月 4日(水) 午後1時30分~
会 場 特別展展示室
講 師 当館学芸員による
展示作品
- 月の柱 (2002)
- 月と兎 (2001)
- HOOD (2006)
- 夢 (2006)
- 夢 (2003)
- 標本空間-華 (1998)
- 山羊の四角 (1998)
- 野の雨 (2000)
- 木片の周辺 (2005)
- 明かり先 (2007)