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【企画展】中原悌二郎デッサン展

公開日 2017年03月09日

最終更新日 2017年03月28日

所蔵品展

【企画展】中原悌二郎デッサン展

会期

平成29年2月17日(金) ~ 4月23日(日)

開館時間

午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)

休館日

月曜日(月曜日が祝日の場合は開館し、翌日は振替休館)、年末年始

会場

井原市立田中美術館

入館料

  • 一般:400円(300円)/65歳以上・高校生以下は無料

            ※( )内は20名以上の団体料金         

概要

 

このたび、井原市立田中美術館では企画展「中原悌二郎デッサン展」を開催いたします。

 中原悌二郎は、明治21年(1888)に北海道釧路に生まれ、はやくから芸術家の道を志しました。17歳のとき、画家になる決意を固めて上京し、はじめ黒田清輝の主宰する白馬会洋画研究所に学びました。その後、岡山県出身の洋画家・満谷国四郎らが指導する太平洋画会研究所に移ります。そこで生涯の畏友となる中村彝や、日本にロダンの彫刻を本格的に紹介した荻原守衛(碌山)などとの交流が始まります。

 当初、洋画家になることを夢見ていた中原でしたが、明治43年(1910)に荻原が没すると、その衣鉢を継ぐようにして洋画から彫刻へと転じます。荻原と同じように、中原も明治後期から大正期にかけて日本へ紹介されていたオーギュスト・ロダンの力強く、生命力にあふれる造形に魅了されます。中原の制作した彫刻にはロダンの影響が色濃く反映されているのです。

 また、中原は大正5年(1916)から再興日本美術院の研究所で学び、ここで井原市出身の彫刻家・平櫛田中を知ることになります。二人は年の差も気にせず親しく付き合い、大正10年(1921)に中原が没した際には、平櫛が最期を看取りました。夭折した中原の彫刻はわずか12点しか遺されていませんが、そうした中原の作品が散逸することなく現在まで伝えられているのは、平櫛の大きな尽力があったことはよく知られています。

 本展では、平櫛旧蔵のデッサンを中心に、中原悌二郎の制作の軌跡をたどります。中原のデッサンは彼の彫刻制作を下支えしたのみならず、それ自体が個性あふれる芸術となっています。本展を通じて、中原悌二郎芸術の魅力を皆様にお伝えできれば幸いです。

 

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