本文
仙桃
- 仙桃(せんとう)
- 1978年(昭和53年)
- 木彫彩色
この作品と同型のものは「東方朔」と題されています。「東方朔」とは中国前漢学者で、ひろく諸子百家(春秋戦国時代の思想家の総称)に通じ、知恵とユーモアがあったので武帝に気に入られました。ときには皇帝に対し遠慮することなく自分の意見を言ったといいます。
また、中国の山にすむ西王母という仙女の桃(仙桃)を3つ盗んで食べたので長生きであったといわれ、作品はその故事にならって大事に桃を抱えています。
この作品は田中が数えで107歳のときのものですが、長寿への願いが込められているのでしょうか。