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【特別展】竹工芸の人間国宝 勝城蒼鳳展
特別展
井原市立田中美術館 春季特別展竹工芸の人間国宝勝城蒼鳳展
会期
平成29年4月28日(金曜日)~6月18日(日曜日)
開館時間
午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
※4月28日(金曜日)は10時30分から開館します。
休館日
月曜日
会場
井原市立田中美術館
観覧料
一般700(560)円/65歳以上 350(280)円/高校生以下無料
( )内は前売り、および20名以上の団体料金
受付で年齢が確認できる証明書をご提示ください。
概要
栃木県大田原(おおたわら)市と井原市は、那須与一が縁となり、昭和59年に友好親善都市の盟約を結びました。本展では大田原市在住の人間国宝(国指定重要無形文化財「竹工芸」の保持者)の竹工芸家・勝(かつ)城(しろ)蒼(そう)鳳(ほう))(1934年生)の作品を展観いたします。
栃木県は大分県と並び竹工芸の盛んな土地として知られ、大田原はその中心地となっています。これは大田原を含む那須地域が寒暖差のある気候と肥沃な土壌によって、工芸向きの節間の長いしなやかな竹が育つことによります。さらに、大田原市名誉市民・故八木澤啓造が戦後、創作と後継者育成に情熱を注いだことも大きく、勝城はその指導を受けて竹工芸の道に踏み入りました。
勝城は幅広い竹工芸の技法を高度に体得し、重厚で堅牢な作品を生み出しており、その作風は、自然の中で感じたエネルギーを作品に移し替えてダイナミックともいえるものです。地元那珂川の浅瀬、湧水の川に立ち上る水蒸気、牧場に吹き渡る初夏の風、蝉しぐれ、菊花、公園の噴水。自然のうつろいにインスピレーションを得た作品は普段見過ごしがちな自然の豊かさを思い出すきっかけとなり、作者の感得する牧歌的世界に私たちをいざなってくれます。
伝統を継承しつつ、新たな美を創造し続ける勝城蒼鳳の作品を紹介することで、世界に誇りうる豊かな日本の伝統工芸の世界を体感していただくことは意義あることと思われます。名工の生み出した美を展観し、日本の自然について思いを致すよすがとし、同時に日本工芸の水準の高さ、幅広さ、芸術性の高さを実感していただければ幸いです。
竹のソファーに座って記念撮影をしよう!
八木澤 正《竹のソファー》は実際に人が座ることが出来ます。座ってパチリ、来館記念にどうぞ。
▼八木澤正「竹のソファー」作家蔵
関連イベント
アーティストトーク「自作を語る」
講師:勝城蒼鳳氏
日時:4月28日(金曜日) 10時45分~11時45分
会場:特別展会場(申込不要、要入館券)
記念講演会「勝城蒼鳳の芸術」
講師:諸山正則氏(東京国立近代美術館 主任研究員)
日時:5月14日(日曜日) 13時30分~15時
会場:井原市民会館 鏡獅子の間(申込・聴講料不要)
竹のワークショップ「おにぎり籠を作ってみよう」
六つ目編みの花籠が編めます。
講師:八木澤 正氏(竹工芸家)
日時:5月28日(日曜日)
学芸員によるギャラリートーク
日時:5月4日(木曜日・祝日)・20日(土曜日)・6月11日(日曜日) 13時30分~14時30分
会場:特別展会場(申込不要、要入館券)
出品作品
勝城蒼鳳の代表作約50点を中心に、恩師・八木澤啓造、栃木県出身の竹工芸の巨匠・飯塚琅玗齋(いいづかろうかんさい)、人間国宝・飯塚小玗齋(しょうかんさい)父子らの作品を展示。総出品点数77点。
菱花紋千集編花籠「陽焰」平成元年(那須野が原博物館蔵)
花籃「盛夏」平成2年(栃木県立美術館蔵)
合編摺漆盛籃「明響」(部分)平成18年 作家蔵
ウォーターフォール 平成23年 作家蔵
春を待つ平成24年 大田原市教育委員会蔵