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大楠公像
- 大楠公像(だいなんこうぞう)
- 制作年不詳
- 木彫彩色
大楠公とは南北朝時代の武将楠木正成のことです。正成は後醍醐天皇の鎌倉幕府打倒計画に引き入れられ、機動性に富んだ武士団をひきいて幕府軍を悩ませました。幕府滅亡後、後醍醐天皇の新政府に反していた足利尊氏らの軍と神戸の湊川で戦い、敗北しました。
この作品は、奈良一刀彫の名手・森川杜園の「大楠公像」をまねて作ったもので、全体的に面をいかした作りになっています。田中は森川杜園を尊敬しており、明治以降の優れた彫刻家として「一に竹内久一。二がなくて三が森川杜園」と名前をあげています。