本文
観世音菩薩
更新日:2024年2月28日更新
印刷ページ表示
- 観世音菩薩
- 1948年(昭和23年)
- 木彫
観世音菩薩は、広大な慈悲をもち、世の人の救いの求めに応じて姿をあらわし、また種々姿を変えるとされる菩薩です。この像も自由な姿で、現代風の美しい顔に表現されています。
この作品を制作した昭和23年、田中の妻・花代が逝去しています。田中は「彫刻家の女房は貧乏なもので、世帯の繰り廻しには、人一倍苦労がいったものと思う」「妻は、私の仕事にはほとんど無関係で、院の展覧会すら観に行ったこともなかったから、いっそう世帯の苦労だけが身にしみたであろう」という言葉を残しています。