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特別展「平櫛田中 その理想と写実」
更新日:2024年2月28日更新
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過去の特別展
特別展「平櫛田中 その理想と写実」
会期
1987年10月3日~11月23日
内容
本展では、田中彫刻の出発を近代日本彫刻史の流れの中でとらえ、田中が明治期彫刻界の諸先達の活動をどのように受け止め、自己の作風に反映させたかを作品を通じて見てみようとするものです。江戸末期から明治初期に奈良一刀彫の制作で知られた森川杜園、明治木彫界の蘇生に尽力した高村光雲、はば広い知識と生来の造形感覚によって木彫極彩色の作品を生み出した竹内久一、象牙彫で一世を風靡した石川光明、木彫に西洋彫刻の技法を取り入れた米原雲海、西洋近代の写生を木彫で表現することに成功した山崎朝雲、ドイツに学びロマン主義的作風を体得しながらも日本の伝統に目を向け両者の融合をはかった新海竹太郎、これら7名の作家の作品と田中が自己のスタイルを確立するまでの比較的初期の作品により構成いたしました。
主な出品作品
- 森川杜園「鹿」
- 石川光明「観音菩薩倚像」
- 高村光雲「観音頭部」
- 新海竹太郎「少女像」
- 平櫛田中「摩訶達磨」、「樹に倚りて」、「酔吟行」